病院長あいさつ

病院長
病院長 畑崎喜芳

当院は、平成28年1月1日、こどもから高齢者まで様々なライフステージに対応できる「県立の総合リハビリテーション病院」(指定管理者:(福)富山県社会福祉総合センター)として開院しました。
以来、本県におけるリハビリテーション医療の中核施設として、次の4つをキーワードに質の高い医療・福祉サービスの提供に努めてきました。

一つ目は「診る」ことです。当院は、一般的なリハビリ病院とは異なり、リハビリテーション科や整形外科はもとより、内科、小児科(神経・整形・精神)、脳神経内科、脳神経外科、歯科の7つの常設科と5つの非常設科を有していますが、こうした総合的な診療体制のもと、急性期病院との連携による切れ目のない医療の提供に努めています。

二つ目は、「支える」ことです。当院は、他病院では受け入れが困難な重度障害や神経難病等の多様な患者さんの受入れや早期在宅復帰を実現するための365日リハビリテーション(土日・祝祭日も均一な訓練)の提供、高次脳機能障害者に対する訓練や相談の実施、そして県指定の「難病医療協力病院」として、レスパイト(重症患者さんのご家族の休息のための入院)などに取り組んでいますが、こうしたことを通じ、県のリハビリテーション医療の中核施設としての機能強化に努めています。

三つ目は「育む(療育)」ことです。当院のこども支援センターでは、こどもの発達の遅れや多様な障害に対応できるよう、医療型障害児入所施設(52床)に加え、児童発達支援センター(医療型40名、福祉型30名)、や日中一時支援、生活介護、放課後等ディサービスなどの様々な通所サービスを提供するとともに、県の委託を受けて発達障害者支援センターを運営していますが、こうしたことを通じ、お子さんとご家族が安心して暮らしていける地域づくりに努めています。

四つ目は「担う」ことです。当院は、県の指定を受けて富山県リハビリテーション支援センターを運営し、県内6か所の広域支援センターに対し人的支援、技術的支援を行うほか、ロボットリハビリの研究やテクノエイド(福祉用具)の研究・開発に取り組んでいますが、こうした取組を通じ、地域のリハビリテーションの新時代をリードしていきたいと考えています。

我が国の医療・福祉を取り巻く環境は、少子高齢化の著しい進展と医療・介護給付費等の増大など大変厳しい状況にあります。
当院もこうした環境に的確に対応するため、今後とも地域医療構想や公立病院改革プランに沿った病院運営に努めるとともに、地域の医療・福祉・保健・介護関係者と密接に連携しながら、当院の理念であります「誰もがその人らしく暮らせる『共生社会』を目指し、障害児・者の自立と社会参加に向けて地域社会に貢献する」の実現に全力を傾けてまいります。

令和5年4月1日
病院長 畑崎 喜芳