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障害をもつこどもたちのためのおもちゃ 9

いぬとあそぼう

しっぽをふっているしろいいぬ

0 はじめに

年末にぐるぐる回るおもちゃを紹介しました。またこれを使ってすごろくをやって みんなと楽しく遊べたひともいるかもしれません。 また矢印を回して何かを選んだ人もいるかもしれません。 うまくいった人はよかったですね。これからもいろいろなことに挑戦してみてください。

さて、ぐるぐるおもちゃで遊べるひとは、

  1. 回したり止めたりできる
  2. すこしルールがわかる
  3. みんなとうまくやれる
  4. 絵やイラストがわかる

こんなにいろいろなことができるまったく大したものなんですね。

しかしこんなひともいるかもしれません

そうなんです。みんなにあわせて仲良くするのは楽じゃないんですよね。

そういうことなら、ひとりで遊びましょう。でもひとりじゃさびしいかな? じゃあ、動物はすきですか。

1 いぬがでてきてワンとなく

今回の試作品は白い犬がでてきます。

しろいいぬ

起動すると、このページのトップ画像のような白い犬が出てきます。しっぽをふりながら、こちらを見ています。 タッチパネルに触ると、この犬が「ワン」とないてしっぽを高く上げます。指を離すとしっぽが下がります。

つかれちゃったら休みましょう。犬はずっと待っていてくれます。

一回さわったら、一回ワンと鳴きます。
二回さわったら、ワンワンと鳴きます。
三回さわったら、ワンワンワンと鳴きます。
さああなたの犬は何回なくのかな。

長くさわると、ワンとないてしっぽをあげたままで待っています。手を離すとしっぽがさがります。

ながーくしっぽをあげられるかな。

それからこのいぬはときどきかわったこともしますから、よくみていてね。

2 どうぐの話

タブレットやスマホのタッチパネルが苦手なひとは、iPadタッチャーと使い慣れたスイッチをつないで使うこともできます。 OTGケーブル(参考URL参照)を使うとUSBのマウスやそのほかの代替マウスを利用できます。bluetoothでもできるでしょう。

パソコンではマウスの左クリックで同じことができます。各種の代替マウス、できマウス。、視線入力、顔認識マウスなどたぶん全部使えると思います。

いずれにせよお使いになる人の事情にあった道具を選ぶことがとても大切です。うまくいくかどうかは半分くらいここで決まります。

3 おわりに

いぬが出てきてワンとなくだけの非常にシンプルなおもちゃをご紹介しました。 いかがだったでしょうか。

自分のペースを大事にする人にはこんなやり方はどうだろうかと考えて作り始めたのですが、これも考えようによってはコミュニケーションの一種と言えなくもありません。いぬが相手ですのでことばは使いませんが気持ちのやりとりはたしかにあります。またこれはアプリですから気持ちの壁打ちですが、何かの役にはたつでしょう。

またこのおもちゃを作っているあいだ、次から次へとアイデアが出て来ました。このおもちゃは空想力とか創造力をずいぶん活発にさせてくれます。やはり考えているだけではなく、手を動かして作る(プログラムですが)のが大切なんだと改めて思いました。

さて今回のこの犬、実はまだ名前がありません。もしよかったらすてきな名前をみなさんがつけて、かわいがってやってください。よろしくお願いします。

参考URL

<付記>このしろいいぬは、ときどき舌をだします。お気づきになりましたか?
もしこれに気づいたらその人はどんな反応をするでしょう?
おもちゃにこのような仕掛けを作っておくといろいろな発見につながるかもしれません。


2022/02/18 公開
2022/03/23 付記追加

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