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『しゃべる文字盤』用音声ファイルの作り方

『しゃべる文字盤』は,「はい」「いいえ」以外のことばをしゃべることもできます.ここではその方法について説明いたします.

『しゃべる文字盤』は基本的にはパソコンに録音した音声をエクセルの動作に合わせて再生しています.ですから録音さえできればどんな音でも基本的には『しゃべる』ことができます.

パソコンを使った録音についてご存じの方には,説明は簡単です.『WAV形式の音声ファイルをつくり,指定した場所に指定した名前で保存する』です.これでおわかりになった方はこのページをお読みになる必要はありません.ご自身の流儀と方法でどうぞご自由にやってください.この説明では十分わからない方はどうぞしばらくお時間を取って以下をお読みください.

なお以下の説明は,インターネットに接続したパソコンをお使いになっており,パソコンについてそこそこの使いこなしができる読者を前提に書かせていただきます.『しゃべる文字盤』を使いこなすのが目的ですので,この点よろしくご理解ください.


準備するもの

パソコン Windowsパソコン マイクを接続できること マイク端子の位置はマニュアルをご覧ください
マイク 3.5mmミニプラグのものが1000円前後で入手できます.
録音ソフト SoundEngine Free 株式会社 サイクル・オブ・フィフスの無料で使える音声録音編集ソフトです.
       サイクル・オブ・フィフスのサイトはこちらです.詳細説明,ダウンロードもできます.


準備その1 パソコンの設定

パソコンで録音する準備をします.ほとんどの場合は必要ありませんが,後々のトラブルをふせぐためにきちんと確認することをお勧めします.

① ボリュームコントロールを表示する
パソコンでの再生や録音の大きさを調整する働きをするのがボリュームコントロールです.通常は画面右下のタスクトレイの中にあるスピーカーの形をしたアイコンをダブルクリックすると下の図のような(お使いになっているパソコンによってこの外見は異なります)再生ボリュームコントロールが表示されます.タスクトレイにスピーカーの形をしたアイコンがない場合は,コントロールパネル>サウンドとオーディオ デバイス>音量タブを押し,音声再生の「音量」ボタンを押すと再生ボリュームコントロールが表示されます.スライダーの上下に動かして音量を調整します.ミュートにチェックがついていると音はでません.

再生ボリュームコントロール

一番左のスライダーを上下させるとポンと音がでます.もし音がでなかったら,パソコン本体のスピーカーのボリュームが下げてないか,またはミュートになっていないか(特にノートパソコンでは,方式が各社バラバラです.取扱説明書を調べてください),スピーカの電源は入っているか,さらにスピーカー自体が存在するか(まさかとは思いますが,デスクトップパソコンではありえます)をご確認ください.

また,ボリュームコントロールがない場合もあります.その場合は,ボリュームコントロールをインストールする必要があります.詳しくは『ボリュームコントロールをインストール』で検索してください.

② 録音コントロールを表示する
上の図のボリュームコントロールで,オプション>プロパティで,録音のラジオボタンを選択し,表示するコントロールで,使用するマイクにチェックボックスをチェックし,OKをクリックすると下の図のような(お使いに会っているパソコンによってこの外見は異なります)録音ボリュームコントロールが表示されます.

ここで図のようにマイクの選択チェックボックスにチェックをいれ,音量のスライダーをあげておきます.これで壊れていないマイクを正しいマイクジャックに差し込めば録音準備完了です.

どうしても録音できないといった場合にはここでの説明を思い出してください.
また,ここまでの説明をお読みになって元気や自信がなくなった方は,どなたかに助けをお頼みになるようお勧めします.


準備その2 ソフトのインストール

録音と編集のためのソフトウエアはいろいろありますが,機能が豊富で無料,しかも説明が充実している SoundEngine Free を使ってみましょう.提供元のサイクル・オブ・フィフスのサイトはこちらです.説明に従ってインストールしてください.インストールの際に,全機能をインストールするか初心者向けにインストールするか選択できますが,全機能をインストールしてください.


録音のしかた

マイクをマイクジャックに差し込み, SoundEngine Free を起動します.下の画面が表示されます.

起動時の画面

ここで,赤矢印の録音タブをクリックすると,下の画面に切り替わります.

録音の画面

ここで録音の設定をします.録音ライン(赤矢印)はプルダウンメニューからマイクを選択します.録音音量(黄色矢印)は一番右(即ち最大)にします.チャンネル(緑矢印)はプルダウンメニューから1を選択します.(即ちモノラル)
ここでマイクにむかって話してください.右の緑のレベルメータが上下に動くことを確認してください.ここで動かない場合は録音ができませんので原因を捜してください.

録音開始ボタン(青矢印)をクリックすると録音が始まります.同じ場所をクリックすると録音が停止します.再生タブをクリックすると,下の再生画面に戻ります.

録音後の画面

画面に録音した波形が表示されています.ここでメニューの音量で音量を調整します.ノーマライズすると録音毎に音量が不均一になるのを防げます.詳しくは,提供元のサイクル・オブ・フィフスのサイトのオンラインヘルプをご覧ください.録音の前後に無言の部分がありますので,必要な部分だけ取り出します.

範囲の選択

必要な部分をドラッグすると上の図のようになります.ここで赤矢印をクリックすると,選択部分のみ再生されます.

選択範囲の保存

選択範囲が決まったら,ファイル>その他の保存>選択範囲をファイルへコピー,します.このときファイルの種類がWAVファイルであることを確認してください.


 しゃべる文字盤で発生する声は,WAV形式の音声ファイルを使用しています.
パソコンの音声ファイルには,何種類かありますがその中で最も古くからあるのがWAV形式です.それなりに長いパソコンの歴史の中で存続してきた方式ですので,これからも多分使われていくでしょう.また旧式のパソコンでも再生できる点も長所になります.


静かな部屋でたくさんの言葉を録音し,その中から上の手順でよいものを選ぶのがコツのようです.『しゃべる文字盤』では140種類くらいのファイルを作りました.録音は10分くらい,ファイルつくりは2時間くらいかかりました.ご参考まで


08/12/05 公開

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