カスタマーハラスメント(ペイシェントハラスメント)に対する対応方針
社会福祉法人富山県社会福祉総合センター(以下、当法人)は、「誰もが、その人らしく暮らせる「共生社会」を目指し、障害児・者の自立と社会参加に向けて、総合的なリハビリテーションを推進し、地域社会に貢献します。」を理念に掲げ、「利用者本位の安全で安心できるサービス、良質な医療と福祉の提供に努める。」ことを基本方針の一つとしており、「持続可能な医療福祉サービスの提供体制」が不可欠と考えております。
日頃より当法人の病院及び施設をご利用いただく皆さまからは、温かいご支援や貴重なご意見を頂戴し、日々ありがたく参考にさせていただいております。その一方で近年、一部の患者さんや利用者さん、そのご家族等から、職員の人格を否定したり尊厳を傷つけるような言動や暴力、他の善良な患者さんや利用者さんに迷惑が及ぶ行為など、常識の範囲を超えた要求や言動がみられます。これらはカスタマーハラスメント(ペイシェントハラスメント)(※)に該当し、職場環境や施設利用者の生活環境の悪化を招く、ゆゆしき問題です。
こうした行為から、職員と他の善良な患者さんや利用者さんを守ることも、持続的に医療や福祉を提供するには不可欠と考えており、当法人として、これらの要求や言動に対しては、患者さんや利用者さん、そのご家族等に対し誠意をもって対応しつつも、毅然とした態度で対応いたします。
このため、これらの行為により、スタッフとの信頼関係を損ない、適切な医療や福祉の継続が困難と当法人が判断した場合、その後の診療や福祉サービスの提供には応じられません。
また、悪質であると判断した場合は、顧問弁護士等の外部有識者と連携の上、警察への通報等の措置を取らせていただく場合があります。
今後とも、より良い医療や福祉サービスを提供するよう尽力してまいりますが、持続可能な医療福祉サービスの提供体制維持のため、ご理解とご協力をお願いいたします。
社会福祉法人富山県社会福祉総合センター理事長
※カスタマーハラスメント(ペイシェントハラスメント)に該当する行為
厚生労働省による「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」によると、カスタマーハラスメントとは「顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの」と定義されています。
具体的には、以下のような行為が挙げられます。
時間拘束 |
・長時間の拘束、居座り ・長時間の電話 ・時間の拘束、業務に支障を及ぼす行為 |
リピート型 |
・頻繁に来院し、その度にクレームを行う ・度重なる電話 ・複数部署にまたがる複数回のクレーム |
暴言 |
・大声、暴言で執拗にスタッフを責める ・院内で大きな声をあげて秩序を乱す ・大声での恫喝、罵声、暴言の繰り返し |
暴力 |
・身体的暴力を振るわれた、振るわれそうになった ・唾を吐きかけられた、吐きかけられるようなことがあった ・コップ等の物を投げつけられた、投げつけられるようなことがあった ・物を破壊する、攻撃されるなど、恐怖を感じる行為をされた |
対応者の揚げ足とり |
・電話対応での揚げ足取り ・自らの要求を繰り返し、通らない場合は言葉尻を捉える ・同じ質問を繰り返し、対応のミスが出たところを責める ・一方的にこちらの落ち度に対してのクレーム ・当初の話からのすり替え、揚げ足取り、執拗な攻め立て |
脅迫 |
・脅迫的な言動、反社会的な言動 ・物を壊す、殺すといった発言による脅し ・SNSやマスコミへの暴露をほのめかした脅し |
権威型 |
・優位な立場にいることを利用した暴言、特別扱いの要求 |
SNSへの投稿 |
・インターネット上の投稿(スタッフの氏名公開) ・会社・社員の信用を棄損させる行為 |
正当な理由のない過度な要求 |
・言いがかりによる金銭要求 ・難癖をつけた入院費の未払い、代金の返金要求 ・制度上対応できないことへの要求 |
セクハラ |
・特定のスタッフへのつきまとい ・スタッフへのわいせつ行為や盗撮 |