脳神経内科

全身の病気は、神経症状にあらわれることが非常に多いことから、病歴を聴くことは非常に重要です。
まずはどこの部位に病巣があるのかを探る「部位診断」をします。例えば「力が入りにくくなった」という症状には、脳、脊髄、末消神経など、どこに病巣があるのかを考えます。
次に、病気の原因が何なのか「原因診断」をします。急に起こった症状なのか、あるいはゆっくり起こったものなのかなど、経過と神経所見からある程度予測して診断します。
そして、さらに確認するために、MRIや末梢神経伝導検査、筋電図、髄液検査などで補助診断を行います。
頭痛などから脳卒中や脳外傷、てんかん発作など脳の病気、整形外科とも関連してくる脊髄の病気、糖尿病やアレルギーなど全身の病気の合併症としてでてくる末梢神経や筋肉、神経と筋肉のつなぎ目の病気など、さまざまな可能性があります。
脳神経内科は頭から足先、脳から筋肉までの領域を全般的に包括して診る診療科です。

小西 宏史

小西 宏史 (こにし ひろふみ)

専門分野
  • 臨床神経学
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本神経学会 神経内科専門医
  • 日本内科学会 認定内科医・内科指導医
  • 日本高次脳機能障害学会
  • 日本認知症学会 他所属
  • 富山大学附属病院脳神経内科診療指導医(2022年5月から)
主な疾患と治療について

脳神経内科の疾患は、中枢神経(脳・脊髄)・末梢神経・筋肉などの障害により、手足の力が入らない・こわばる・震える・痺れる・歩行困難・物が二重に見える・話しにくい・頭痛・意識障害・痙攣・物忘れなど多彩な症状を生じます。疾患として脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症や重症筋無力症、てんかん、片頭痛、筋ジストロフィなどが挙げられます。それらの診断、治療を行い、必要に応じ富山大学附属病院脳神経内科やその他基幹病院と連携します。急性期治療の後、社会復帰に向けて治療・リハビリテーションを行いたいと思います。

診療にあたって心がけていること
神経内科の診察は、一般身体所見の診察とともに神経所見の評価も行い、その診療・評価に時間を要することが多いです。身体所見や検査所見、治療方針や今後のことなどについて、出来るだけわかりやすい言葉で説明することを心掛けています。