小児科/小児神経科

こどもたちの健やかな成長をめざした支援と多様な障害への対応

小児神経科では、発達の遅れ、脳性麻痺、重症心身障害、筋疾患、染色体異常、難聴、発達障害、心身症などを対象に相談、診断、治療を行い、一人ひとりの発達や障害に応じたリハビリテーションや療育を提供しています。
近年は重症児と発達障害児の診療ニーズが高まってきています。当科では、障害児特有の合併症(栄養障害、呼吸障害、てんかん等)への対応や医療的ケアの充実に努めるとともに、福祉サービスにつなぐ等して、こどもたちが地域で安心して暮らしていけるようサポートしています。また、発達の相談については、早期からの支援に努め、地域の関係機関と連携しながら、その子らしく成長し充実した生活が送れるようお手伝いしています。

外来診療日

外来診療日のページをご確認ください。

専門外来

医師紹介

畑崎 喜芳

畑崎 喜芳 (はたさき きよし)

専門分野
  • 一般小児科
  • 小児循環器
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本小児科学会 専門医、指導医
  • 日本小児循環器学会 専門医、評議員
  • 日本周産期新生児医学会 専門医、指導医
  • 日本小児心身医学会 会員
  • 日本母乳の会理事
  • 医学博士
主な疾患と治療について

医療的ケア児のお子さん:短期、長期の入所、入院に対応いたします。特に気管切開をしたり人工呼吸器が必要なお子さんについては栄養の管理、呼吸状態の観察などの特別な配慮が必要であり、このような全身管理を的確に行っていきます。また、気管支炎、肺炎、尿路感染症などの感染を併発することがあり、抗生剤治療を行っていきます。
子どもたちの心の問題:不登校、心身症、神経性やせ症などのお子さんに対し、児童精神科医、小児神経科医、心理士が関わり、それぞれの立場からお子さんを支援します。また、ご両親(特にお母さん)に対しても、お子さんにどのように接していったらいいのか、アドバイスいたします。

診療にあたって、心がけていること

“医療的ケア児”のお子さん方、すなわち気管切開をしたり在宅で人工呼吸器管理をしておられるお子さん、胃瘻や経管栄養をしておられるお子さん、寝たきりで移動には車椅子が必要なお子さんなどのご両親のわが子に対する不安や心配、あるいはご苦労は尽きないと思います。しかし愛情いっぱいに子に接しておられるお気持ちに寄り添い、精神的サポートや生活面での援助をできるだけさせていただこうと心がけています。
また、不登校のお子さん、心身症のお子さんなど、心の問題を抱えるお子さんにとって家庭は安心、安全の場所であって欲しいと願っています。そうした自分の居場所があってこそ、さまざまな困難を乗り越えていくパワーを蓄えていけるのだと思います。さらに、こうしたお子さんをお持ちのご両親は当然ながらどうしても心配な気持ちが強くなりがちです。しかし、お子さんが自分の力で立ち直ることを信じて黙って暖かく見守ることも大切なのではないかと考えます。そしてこのようなお子さん方の診療に携わる者としては、お子さん、ご両親の悩み、心のうちをひたすら聞くことに徹し、寄り添っていきたいと思っています。

五十嵐 登

五十嵐 登 (いがらし のぼる)

専門分野
  • 小児内分泌代謝糖尿病
  • 児童虐待
  • 小児心身症
  • マススクリーニング
  • 小児感染症
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本小児科学会 専門医
  • マススクリーニング学会 評議員
  • 小児感染症学会/環境感染学会 インフェクションコン トロール ドクター
  • 小児心身症学会
  • 日本こども虐待防止学会/日 本こども虐待医学会
  • 日本小児思春期糖尿病学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児東洋医学会
  • 医学博士
主な疾患と治療について

摂食障害・自律神経失調症・不登校などの小児心身症、肥満など小児生活習慣病、児童虐待、神経発達症など

診療にあたって、心がけていること

一人のお子さんと御家族が、なにがしかの訴えや気がかりをもって来院されるとき、当院のような慢性期療養型の病院では、その背景が単ーであることは少なく、多くの場合、養育環境も含めた複合的な要因が関連していることが多いように思います。そのため診察室内だけでは判らないことも、おそらく少なくありません。お子さんに関わる様々な職種が連携して情報を集約し、評価し、そして同じ目標を目指して協同してはじめて、よりよい未来に繋がると信じています。
そのため、お子さん・保護者はもとより、一緒に働くパートナーの言われることを、先ずはよく聞くことが何よりも大切と思つています。

宮森 加甫子

宮森 加甫子 (みやもり かほこ)

専門分野
  • 小児神経
  • 小児療育
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本小児科学会 専門医
  • 日本リハビリテーション学会 臨床認定医
主な疾患と治療について

ことばや運動発達の遅れ、落ち着きがない、お友達とうまく遊べない等、発達が気がかりなお子様方の相談に携わり、発達特性に応じた支援のあり方や環境づくりについてアドバイスしたり、リハビリテーションや療育を提供するなど、お子様方の発達の支援に努めています。
発達に伴い生じてくる発達課題や困難に対してもお子様らしい成長が保障されるよう、関係機関との連携も図りながら、ご家族とともにサポートしていきます。
また、耳鼻咽喉科と連携し難聴児の早期療育にも取り組んでいます。

診療にあたって、心がけていること

お子様方への支援に際しては、一人ひとりの発達を尊重し、その可能性が拡がり良さが発揮されていくよう取り組んでいます。
また、ご家族には、お子様の発達に理解が深まり支援のポイントを見いだしていただけるように、丁寧な説明と具体的なサポートの提案に心がけています。
そして、お子様方、ご家族とお子様方に関わる全ての人々が共に支え合い成長していけるような関係を築いていけたらと思っています。

本郷 和久

本郷 和久 (ほんごう かずひさ)

専門分野
  • 小児神経領域 特に小児のてんかん診療
  • 重症心身障害の診療(栄養および呼吸管理)
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本小児科学会 専門医
  • 日本小児神経学会 専門医
  • 日本てんかん学会 専門医
主な疾患と治療について

小児神経疾患を対象に医療並びに療育を行っていますが、当科では、周産期障害や遺伝性疾患による重症心身障害の患者さんが多いため、てんかんを併存している患者さんが多い。また発達障害においても、てんかんの合併は多く、一般人口における頻度の10~20倍の頻度で見られる。

診療内容としては、症状の経過や診察所見に加え、画像や脳波所見参考に診断し、薬物療法を行っています。薬物療法で発作抑制が困難な場合は、県内外のてんかんセンターと連携して、脳外科手術や迷走神経刺激療法等をお勧めしています。

診療にあたって、心がけていること
治療可能な背景疾患を見逃さないようにして、発作症状などの目の前の症状や障害への対応のみに流されずに、長期的な展望に立った診療を心掛けています。

倉本 崇 (くらもと たかし)

専門分野
  • 小児神経
  • 小児精神神経
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本小児科学会
  • 日本小児精神神経学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本てんかん学会
  • 日本小児集中治療研究会
  • 日本赤ちゃん学会
  • FOUR WINDS 乳児精神保健学会
  • 日本未熟児新生児学会
  • 富山県保健学会
  • エコチル富山
  • 小児の高次脳機能障害支援センター
主な疾患と治療について

対象:乳幼児からの精神発達や環境適応、学習や行動面の問題、小児の高次脳機能障害、その他小児科一般

治療:薬物療法を含む対象療法、療育訓練、家族や関係者・所属する機構との連携をしながらの心理社会的治療

診療にあたって、心がけていること
必要なことを邪魔にならないように
関係者と連携しながら、状況に合わせた問題解決
松澤 純子

松澤 純子 (まつざわ じゅんこ)

専門分野
  • 神経発達症・心身症
  • 発達・子育て相談
  • 医療的ケア
  • 重症心身障害・在宅支援
プロフィール(専門医資格等)
  • 医学博士
  • 日本小児科学会 専門医
  • 日本小児神経学会
  • 日本重症心身障害学会
  • 日本DCD(発達性協調運動障害)学会
  • チャイルドカウンセラー(民間資格)
主な疾患と治療について
主として、言葉や行動、対人関係などの育ちに気がかりのある未就学~学齢期のお子さんの発達相談や診断治療に当たっています。また、重症心身障害や医療的ケアのあるお子さんのリハビリや生活支援に長年携わっており、在宅用人工呼吸器や排痰補助装置の導入などを含め、重度のお子さんがご家族と一緒に、できるだけ体調良く生活できるよう支援しています。
園や学校、地域生活をサポートしてくださる方々からの様々な相談にも可能な限り応じています。
診療にあたって、心がけていること
診察では一度は親御さんと一緒に笑うことを心がけています。そして、お母さん(でない場合もあります)がお子さんにとって安心の場所となれるよう、労い励ましながら、そばを伴走するような存在でありたいと思っています。
また、重度のお子さん達の診療では、院内にとどまらず、できるだけ多くの方々との繋がりを意識しています。
金沢 真希子

金沢 真希子 (かなざわ まきこ)

専門分野
  • 小児科(小児神経)
プロフィール(専門医資格等)
  • 日本小児科学会 専門医
  • 日本小児神経学会 専門医
  • 日本重症心身障害学会
  • 日本感覚統合学会
主な疾患と治療について
乳幼児期の運動発達や言語発達面、家庭や集団での生活面に気がかりのあるお子さん、学童期の学習や行動面で困りごとがあるお子さんを中心に診察し、お子さんに適した環境調整や療育、必要な医療サポート、診断について考えていきます。
また、重症心身障がいや日常的に医療的ケアを必要とするお子さんの診療にも携わっています。
診療にあたって、心がけていること
重症心身障がいのお子さんやご家族の気持ちに寄り添った医療を心がけています。発達障がい分野の診療については、お子さんの視点に立ち、気がかりな行動の原因となる理由を一緒に考え、子どもへの理解を深めるようにしています。
また診断が先行しすぎないよう、一人ひとりとして課題を考えていきます。子どもも大人と同様、多様性が認められる社会になるよう、支援していきたいと思っています。